先輩社員
「測る」を進化させる仕事は、
お客様を深く知ることから始まります。
計測管理
計測基盤サービス部
校正技術室
髙橋 道貴
2013年入社
「測る」を進化させる仕事は、
お客様を深く知ることから始まります。
SECTION 01 計測器の品質を保証する仕事
トヨタ自動車をはじめグループ各社の計測管理を行っているのが、私が所属する計測基盤サービス部です。まず、「計測管理」とはどんな業務なのかをご説明します。
各メーカーが自動車を開発したり生産したりする際、その工程でさまざまなデータを取る必要があります。振動、騒音、温度、圧力…などを測定してデータを取る際に、目的に合った計測器が使われます。ただし、計測器の示す値が正しくなければ、正確な計測を行うことができず製品の品質も保てません。そこで必要になるのが、計測器の「校正」です。適切な校正サービスを通して計測器の品質を保証しているのが、私たち計測基盤サービス部になります。
私が入社4年目まで携わってきたのも、この校正業務です。その後は担当業務が変わり、「標準器の管理」という業務を手がけるようになりました。標準器とは、校正を行う際の「標準」となるもので、たとえば家庭にある体重計の精度を確かめるためには正確なおもりが必要になります。そのように、計測器の正しさを保証するための機器(標準器)を維持管理する業務を手がけています。
SECTION 02 「測れないものはつくれない」
ものづくりの世界では昔から、「測れないものはつくれない」という言葉が使われています。「測る」という工程は、ものづくりの品質維持に不可欠なものです。そうした重要な役割を担う仕事にやりがいを持って取り組んでいます。
とはいえ私も、最初から高いモチベーションがあったわけではなく、入社後の数年間は目の前の仕事に淡々と取り組む日々を過ごしていました。意識が変わるきっかけになったのは、ある上司との出会いです。その上司は私に、仕事を「どう楽しむか」「どう向き合うか」を考えるようアドバイスしてくださいました。
やがて自分の中で芽生えたのが、お客様のことを深く理解し、校正業務の改善に活かそうとする姿勢です。お客様がどのように計測器を使っていて、その背景にどのような法規があるのか。それを理解して初めて、私たちが取り組むべき校正のあり方が見えてきます。言い換えるなら、お客様の顔を見て困りごとを知った上で校正を行うということです。自分の力で改善を実現することに喜びを感じられるようになりました。
SECTION 03 新しい校正手法を開発するために
私が最近まで約1年にわたって力を注いできたのが、新しい校正手法を開発する業務です。プロジェクト開始当初は自身の技術力に不安ばかりでしたが、社内外の多くの方々とつながり試行錯誤を重ね、最終的には試験・校正の国際規格であるISO/IEC 17025の認定を取得することができました。
この取り組みは、車両開発試験におけるグローバルな法規制の変化に対応するためのものです。自動運転技術や電動化などが加速し、自動車の進化が進む中、開発現場での試験内容や用いられる計測器も変化していきます。その動向を見つめ、新しい校正のニーズを先取りしてお客様に提案していくことが、私たちの重要な役割だと考えています。
お客様の課題解決に関わる機会が増える中、さまざまな場面で自分の成長を実感できるようになってきました。また最近では、高等学校専攻科での講義・実習や、計測展示会での発表など、計量計測の普及活動を通じた社会貢献にも携わっています。TTDCは、社員の頑張りがしっかりと評価される会社です。年次に関係なく多様なことにチャレンジできる環境があることに魅力を感じています。
SCHEDULE
- 8:00
- TOYOTA職場体操で一日スタート。体をしっかり動かし、仕事モードに切り替えます。
- 8:05
- 朝礼。チームで連絡事項を共有し、一日の流れを確認します。
- 8:30
- 業務準備としてタスクを整理し、スムーズに作業に入れるよう段取りを整えます。
- 9:00
- 標準器の校正作業を行います。主業務の1つで、正確さが求められる集中力のいる時間です。
- 12:00
- 昼休憩。リフレッシュして午後に備えます。
- 13:00
- 個人チャレンジテーマに取り組む時間です。「新規校正技術の開発」をテーマに、技術文献やネットでの情報収集、データ取り・解析などを行います。
- 15:00
- 国立研究所への打ち合わせ準備。技術相談に向けた新規校正手法の資料を作成します。
- 16:00
- グループミーティング。チーム内でチャレンジテーマの進捗や技術的な課題、困りごとなどを共有。アイデアや知見を持ち寄りながら課題解決を目指します。
- 17:00
- 校正業務に関連する事務処理。見積依頼対応から見積作成、受注・発注、仕入れ、売上処理、検収まで、一連の業務を一貫して担当しています。
- 18:00
- 退社。一日の業務を整理し、翌日に備えて退社します。